PADIは「PADI海洋行動計画(PADI Blueprint for Ocean Action)」をアース・デーに発表しました。これは、海洋が直面している主だった脅威に対処するための解決策を生み出し、実行するための組織的なコミットメントを示す海洋保護戦略です。海を救うことに情熱を燃やす何百万人ものPADIトーチベアラー(海洋保護の志を持つ人々)に参加してもらい、志を同じくするグローバル・パートナーと力を合わせることで、世界にインパクトを与えるための各地域における多様な行動を推進し、人類と海のバランスを取り戻す手助けをしていきます。

PADIとナショナルジオグラフィック・プリスティン・シーズは、新たな海洋保護区(MPA)の創設を通じて、2030年までに少なくとも30%の海洋を保護するという目標を掲げることで提携をしました。この提携は、「PADI海洋行動計画(PADI Blueprint for Ocean Action)」と「PADIのPillar of Change(変化の柱)」に基づくPADIの海洋保護とダイビング業界のサステイナビリティの目標をそれぞれ推進し、世界中のダイブセンターやリゾートが地元のダイビングスポットを保護することが出来る機会を提供していくものです。

このパートナーシップの基盤となるのは、ダイビング産業が地域社会にもたらす経済効果に関するグローバルな調査です。

この調査を進めるにあたり、PADIPADIダイブセンターとリゾートのグローバルネットワークに呼びかけ、世界中のダイビングの包括的な経済分析を準備するために必要なデータを収集する調査を実施します。

世界中のPADIオペレーターが協力することで、地球の海を守る力が生まれるのです。

ダイビング活動およびダイブツーリズムが寄与する価値を世界的に提供するためには、すべてのPADIダイブセンターとリゾートの全面的な協力が必要となります。より高い経済的な価値を示すことができれば、海の保護対策を進めたり、新たなMPA(海洋保護区)を創設していくことを進めるために必要な効果的なデータとなります。

PADI Worldwide社長兼CEOであるドリュー・リチャードソンは、「PADIの “ミッション・ハブ “は、”海洋行動計画(Blueprint for Ocean Action) “において重要な役割を果たしており、水中世界の保護対策を強化するための重要なステークホルダーなのです。」と語っています。そして、「世界中にあるPADIのダイブオペレーターは、独自の洞察力、地域の専門知識、コミュニティにおけるリーダーシップ、そして海に対する比類のない情熱を持っています。ナショナルジオグラフィック・プリスティンシーズとのパートナーシップのもと、PADIコミュニティが一丸となることで、長期的な海洋保護を推進するための前例のないデータ、視点、スキルを提供することができるでしょう」と述べています。

今回初めて実施するダイビング業界の経済調査は、世界各地に新たなMPA(海洋保護区)を生み出す可能性を秘めています。

スクリップス海洋研究所(Scripps Institution of Oceanography)とサイモン・フレイザー大学(Simon Fraser University)の研究者が中心となって行うこの分析は、MPAの設立がいかに雇用を創出し、地域に重要な経済効果をもたらすかを政府に伝えるために使用されます。

ナショナルジオグラフィック・プリスティン・シーズとPADIは、今回の調査で得られた経済評価データを活用し、PADIダイブセンターやリゾートがダイビングスポットの保護を訴える事が出来るための資料を作成します。多くの場合、沿岸部に位置するこれらの水域は、地域社会や地域経済にとってかけがえのないものであるのです。

このプロジェクトの成功を測る目安は、新たに設立されたMPAの数や大きさだけではありません。ナショナルジオグラフィック・プリスティン・シーズとPADIは、長期的な影響を確実にするためのモニタリング・プログラムを共同開発する予定です。このモニタリング・プログラムは、進捗状況を測定し、効果的な保護する活動を促進し、さらなる回復力をのあるダイビング・コミュニティを構築するための学びや改善点を特定するための手助けとなります。

2020年、プリスティン・シーズおよびナショナルジオグラフィックのエクスプローラー・イン・レジデンスの創設者であるエンリック・サラは、海を守るために力を合わせようというアイデアをPADIに持ちかけました。そのアイデアとは、彼のビジョンとMPAの設立に成功した実績を、世界中に広がるPADIコミュニティのグローバルなフットプリントと広範なリーチと組み合わせる事でした。

Manu San Felix

ナショナルジオグラフィック・プリスティン・シーズでは、これまでに24ものMPAを設立し、600万平方キロメートルを超える地域の保護に取り組んできました。

PADIダイブセンターとリゾートは、地域経済の重要なステークホルダーであり、彼らのリーダーシップと、ナショナルジオグラフィック・プリスティン・シーズのエンリック・サラ氏と彼のチームの影響力と専門知識を組み合わせることにより、健全な海とバランスのとれた海洋生態系を取り戻すための持続的な変化の触媒となり得るのです。

「海洋保護はすべての人に恩恵をもたらすものであり、特にダイビング業界には大きなメリットがあります。私たちは、PADIや世界中のダイブセンターおよびリゾート、プロフェッショナルの皆様と協力して、世界中の人気ダイビングスポットの保護をさらに促進できることを嬉しく思います」とエンリック・サラは語っています。

「ダイビング業界経済評価調査(アンケート調査)」は、2021年末までの期間、PADIダイブセンターおよびリゾートの皆様に対して実施されます。このプロジェクトの詳細とアンケート調査の実施については、https://www.padi.com/ja/takethesurvey をご覧ください。


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